保険金目的で家族を害しても受け取れず、殺人と保険詐欺の責任を負う
中国の法律には複数の歯止めがあります。本人に無断の死亡保険は原則無効、契約者が故意に被保険者を死亡させれば不払い、故意に被相続人を殺せば相続権も失います。保険金詐取は別の犯罪となり、殺人罪と併合処罰され、最高刑は死刑です。加害者が保険金を得る方法にはなりません。
必要なこと
費用はかかりません。
期待できること
中国保険法第 34 条は、死亡を支払条件とする契約に被保険者の同意と保険金額の承認がなければ無効とし、親が未成年の子へかける場合に例外を設けます。第 39 条は契約者による受取人指定にも被保険者の同意を求めます。契約者は保険を購入する人、被保険者は保障される人、受取人は保険金を受ける人です。第 43 条は契約者が故意に死亡・障害・疾病を生じさせた場合に保険金を払わず、2 年以上の保険料を納めていれば解約返戻金を他の権利者へ返すとします。受取人が故意に死傷・疾病を生じさせたり殺人未遂を行ったりすれば受益権を失います。第 27 条第 2 項は、契約者・被保険者が故意に保険事故を起こした場合、保険会社が契約解除し、補償せず、第 43 条の例外以外は保険料も返さないとします。民法典第 1125 条は故意の殺害による相続権喪失を定めます。刑法第 198 条第 1 項第 5 号は、契約者・受取人が被保険者を故意に死亡・負傷・発病させて保険金を詐取する行為を保険詐欺とし、比較的大きい額では 5 年以下と罰金 1 万〜10 万元、巨額は 5〜10 年、特に巨額は 10 年以上です。第 2 項は他罪も成立すれば併合処罰とし、殺人の第 232 条は死刑、無期または 10 年以上を定めます。安徽省宣城の張某松事件では、2016 年 7 月 18 日未明の車の池への転落で妻が死亡し、その半月足らず前に妻へ各 100 万元の保険 4 件が契約されていました。7 月 25 日に逮捕され、殺人・保険詐欺の併合で執行猶予付き死刑と罰金 5 万元が言い渡されました。
適用条件と注意点
受益者は自分で、避けるのは死刑や無期刑です。死傷・判決の情報は検察公表の代表例に基づき、事件の手口の詳細は追加していません。生命を害さなくても、事故捏造や損害水増しによる保険詐欺は犯罪となり、虚偽の証言を助ける人も責任を負い得ます(第 9 章の項目 21)。家族への保険加入自体は通常の行為で、止めるべきなのは保険をかけてから害そうという考えです。家族を傷つけたい衝動は緊急事態として、項目 14・15に従います。
研究と参考資料
全国人民代表大会常務委員会(2015 年改正)。保険法、第 27・34・39・43 条。https://flk.npc.gov.cn/detail?id=2c909fdd678bf17901678bf7c4060811。全国人民代表大会(2020)。民法典、第 1125 条。https://flk.npc.gov.cn/detail?id=ff808081729d1efe01729d50b5c500bf。全国人民代表大会常務委員会。刑法、改正案(十一)反映の統合本文、第 198・232 条。https://flk.npc.gov.cn/detail?id=ff808181796a636a0179822a19640c92。安徽省人民検察院転載『法制日報』(2020-01-13)。妻殺害の保険詐欺から別事件へ、民事虚偽訴訟監督の代表例。http://www.ah.jcy.gov.cn/jczt/jjslhyqkjc/mtjj/202001/t20200113_2758841.shtml