人間関係と家族ヒント 18 · 約 3 分

関係の質も健康の一部。口論は問題に向け、相手を罵ったり皮肉を言ったりしない

根拠の等級 B費用対効果:標準
ひとことで言うと

夫婦関係が良好な人は、健康状態が少し良く、死亡リスクも少し低い傾向があります。関連は大きくなく、食事と健康の関連に近い程度です。ある実験では、口論で敵意を示し続けた夫婦の小さな傷が治る速さは、敵意の低い夫婦の 6 割でした。

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必要なこと

無料です。口論では目の前の問題に絞り、罵倒、皮肉、過去の蒸し返しを避けます。怒っているときに言葉を抑えることが難しさです。

期待できること

126 論文、7.2 万人超をまとめたメタ分析では、婚姻の質が高いほど健康状態が良く、相関係数 r は .07~.21 でした。0 は無関係、1 は完全な一致です。死亡リスクの低さとの関連は r = .11、口論時の心血管反応の小ささとの関連は r = -.13 でした。著者は、いずれも小さい効果で、食生活などの健康習慣と健康の関連と同程度としています。別のクロスオーバー実験では、健康な夫婦 42 組が各 24 時間の入院を 2 回行い、一方で支え合う会話、もう一方で意見が対立する問題の話し合いをしました。口論後は実験で作った水疱の傷が治りにくくなりました。両方の入院で敵意が強かった夫婦の治癒速度は、敵意の弱い夫婦の 60% でした。口論の翌朝には、血液中の炎症指標である IL-6 と腫瘍壊死因子もより大きく上昇しました。

適用条件と注意点

B とした理由は、集計された研究の多くが観察研究で、群を割り付けた比較ではないことです。関係悪化が病気を招くのか、病気が関係を悪くするのかは切り分けられません。年齢や所得を調整後も関連が残る研究はありますが、傷の実験は 42 組だけです。「問題に焦点を当て、罵倒や皮肉を避ける」は実験の敵意行動から著者が考えた実践案で、直接比較した研究はありません。口論が激しく改善できないなら夫婦・家族カウンセリングを受けるという提案にも、ここでは個別の文献を挙げていません。暴力や長期の罵倒・脅迫に至れば家庭内暴力です。第 8 章項目 43を参照してください。離れるかを考える際の負担は項目 16にあります。

研究と参考資料

Robles TF, Slatcher RB, Trombello JM, McGinn MM (2014). Marital quality and health: a meta-analytic review. Psychological Bulletin. https://doi.org/10.1037/a0031859;Kiecolt-Glaser JK ほか (2005). Hostile marital interactions, proinflammatory cytokine production, and wound healing. Archives of General Psychiatry. https://doi.org/10.1001/archpsyc.62.12.1377