時間とエネルギーヒント 1 · 約 3 分

死別直後の数日はひとりで抱えず、持病の薬を続ける。胸の圧迫痛などには救急要請する

根拠の等級 A費用対効果:とても高い
ひとことで言うと

大切な人の死亡後24時間は、心筋梗塞の発症率が通常時の21.1倍になった研究があります。60~89歳の死別後30日では、心筋梗塞・脳卒中が対照の約2倍で、その後弱まりました。心血管疾患、高血圧、糖尿病の治療を中断せず、胸の圧迫痛、息苦しさ、片側の手足の脱力があれば、中国では120へ連絡してください。

お金お金をかけずに
時間すぐできる
努力無理なくできる

必要なこと

追加費用はありません。可能ならこの数日は誰かと過ごし、いつもの薬を続けます。

期待できること

急性心筋梗塞患者1,985人で、同じ人の異なる時期を比べた研究です。270人(13.6%)が発症前6か月以内に大切な人を失い、19人は前日でした。死別後24時間の発症率は21.1倍(95%信頼区間13.1~34.1、概ね13~34倍の範囲)で、その後日ごとに低下しました。10年間の心筋梗塞リスクが5%の人では死別者1,394人当たり1件、20%なら320人当たり1件の追加発症と推計されました。英国の別研究は、60~89歳の配偶者と死別した3万447人と対照8万3,588人を比較しました。30日以内の心筋梗塞・脳卒中は50人(0.16%)対67人(0.08%)、発生率比IRR 2.20(1.52~3.15)、約2.2倍でした。心筋梗塞は2.14(1.20~3.81)、約2.1倍、脳卒中は2.40(1.22~4.71)、約2.4倍で、30日後には弱まりました。90日以内では、心臓への血流が急に悪くなるものの心筋梗塞には当たらない急性冠症候群がIRR 2.20(1.12~4.29)、肺の血管が血栓で詰まる肺塞栓症が2.37(1.18~4.75)でした。

適用条件と注意点

服薬を記憶だけに任せず、手伝える人に確認してもらいます。数日は長距離運転を避け、酒でしのがないようにします(第2章)。心筋梗塞・脳卒中の症状と救急要請は第13章へ。いずれも観察データで、もともと発症しそうだった人の影響を分け切れませんが、関連の方向と時期は一致しています。ひとり暮らしで頼める人がいない場合は本章第6項を参照してください。

研究と参考資料

Mostofsky E, et al. (2012). Risk of acute myocardial infarction after the death of a significant person in one's life: the Determinants of Myocardial Infarction Onset Study. Circulation. https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.111.061770;Carey IM, et al. (2014). Increased risk of acute cardiovascular events after partner bereavement: a matched cohort study. JAMA Internal Medicine. https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2013.14558