偽の資料で融資を受け、融資額の一部を報酬にもらう話には乗らない
融資のために経歴などを偽装し、分け前を得る行為は詐欺事件になり得ます。126人の集団は無職の人を「優良顧客」に見せ、80余りの銀行拠点から3000万元超を詐取しました。名義を出した人への報酬は融資額の3割。判決が出た80人のうち76人が1年4か月~6年6か月の刑を受けています。自分名義で契約すれば、自分の債務にもなります。
必要なこと
費用はかかりません。きっぱり断り、身分証や信用情報を貸さず、読んでいない融資契約に署名せず、他人の代わりに銀行へ出向いて面前手続きもしません。
期待できること
銀行その他の金融機関から、欺く手段で融資、手形引受、信用状、保証状などを取得し、重大な損失を与える犯罪は、3年以下と罰金、または罰金のみ。特に重大な損失やその他の特に重大な事情があれば3~7年と罰金です。この罪の捜査開始基準として、直接の経済損失50万元以上が挙げられています。最初から返す意思がなく、架空の資金導入計画、偽の経済契約・証明書・権利証などで融資を詐取する場合は、別の融資詐欺罪に当たります。こちらの立件基準は5万元で、基本区分は5年以下と2万~20万元の罰金。金額が巨大、またはその他の重大な事情があれば5~10年、特に巨大な場合などは10年以上から無期です。国家機関の公文書・証明書・印章の偽造、変造、売買は3年以下、重大なら3~10年。公表事例では126人の集団が16の省・市にわたり無職者を「優良顧客」に仕立て、80余りの銀行拠点から3000万元超を詐取しました。信用取引歴の乏しい名義人には融資額の3割を渡し、検察は105人の名義人を訴追しました。原文が挙げる2026年の一審判決では、80人中76人が融資詐欺罪で1年4か月~6年6か月と罰金、現金を引き出した残る4人が融資詐欺罪と資金洗浄罪の併合処罰で2年4か月~7年6か月となっています。融資の不正取得罪については、刑法修正案(十一)による2021年3月施行の文言を引用しています。
適用条件と注意点
この事件では「返すつもりだった」との説明は採用されませんでした。検察は、無職で固定資産もなく返済できず、受け取った金も使い切っていた事情から、当初から返済意思がなかったと判断しています。現金化を手伝うと資金洗浄罪が加わる可能性もあります。自分名義で契約した借り手には、犯罪とならなくても債務や信用記録が残ります。海外へ逃げれば終わるわけではありません。立件後に捜査・裁判から逃れた場合は経過年数にかかわらず追訴できるという規定、刑の執行が終わっていない人や被疑者・被告人の出境制限、未終結の民事事件や債務の強制執行で裁判所が行う出境制限にも、原文は注意を促しています。出金・送金を頼まれる仕事はこの章の5項、自分の名義を勝手に使われた融資の発見方法は8章9項を参照してください。
研究と参考資料
全国人民代表大会常務委員会(2020)『刑法修正案(十一)』第11条、刑法第175条の1改正。https://www.spp.gov.cn/spp/fl/202012/t20201227_503700.shtml;全国人民代表大会(1997)『刑法』第88・193・280条。https://www.spp.gov.cn/spp/fl/201802/t20180206_364975.shtml;最高人民検察院・公安部(2022)公安機関管轄の刑事事件に関する立件・訴追基準(二)、第22・45条。https://www.spp.gov.cn/spp/xwfbh/wsfbt/202204/t20220429_555906.shtml;最高人民検察院(2026)「騙貸流水線背後蔵洗銭黒手」検察日報。https://www.spp.gov.cn/spp/zdgz/202604/t20260428_726494.shtml;全国人民代表大会常務委員会(2012)『出境入境管理法』第12条、国家移民管理局掲載。https://www.nia.gov.cn/n741440/n741547/c1013311/content.html;同(2023年改正)『民事訴訟法』第266条、貴州省市場監督管理局転載。https://amr.guizhou.gov.cn/zwgk/xxgkml/jcxxgk/zcfg/fl/202401/t20240129_83645867.html