時間とエネルギーヒント 2 · 約 2 分

重い診断を聞くときは付き添いを頼み、治療以外の大きな決断は少し先へ延ばす

根拠の等級 A費用対効果:とても高い
ひとことで言うと

がん診断後の最初の1週間は、がん診断のない人に比べ自殺の相対リスク12.6倍、心血管死亡5.6倍という研究があります。1年間全体では自殺リスクは3.1倍で、予後の悪いがんほど上昇が大きい結果でした。診断を聞く日に付き添いを頼み、帰宅後も孤立しない工夫をします。退職や家の売却は、次の診察まで待つなど、治療とは分けて考えます。

お金お金をかけずに
時間すぐできる
努力無理なくできる

必要なこと

追加費用はありません。結果を聞く際の付き添いを頼み、大きな決断を数日延期します。

期待できること

スウェーデンで1991~2006年に607万3,240人を追跡した記録研究です。がん診断後1週間の自殺相対リスクは12.6(95%信頼区間8.6~17.8)、発生率は1,000人年当たり2.50でした。最初の1年ではRR 3.1(2.7~3.5)、1,000人年当たり0.60です。心血管死亡は1週間でRR 5.6(5.2~5.9)、1,000人年当たり116.80、最初の4週間でRR 3.3(3.1~3.4)、1,000人年当たり65.81でした。上昇は最初の1年で急速に弱まり、予後の悪いがんほど大きい傾向でした。同じ患者の異なる時期を比較しても結果は一致しました。

適用条件と注意点

これはがんの資料で、他の重大診断に同じ数値を当てはめる根拠はありません。実際に自殺に至る人は少なく、最初の週の率2.50/1,000人年は観察時間を年単位へ換算した値で、1週間に1,000人中2.5人という意味ではありません。恐怖を与えるためではなく、診断直後に支えを確保するための情報です。長期管理・保険・再診は第16章と第24章、付き添いを頼めない場合は本章第6項を参照してください。

研究と参考資料

Fang F, et al. (2012). Suicide and cardiovascular death after a cancer diagnosis. New England Journal of Medicine. https://doi.org/10.1056/NEJMoa1110307