近くに緑地があるなら、歩く、ぶらぶらする、座る時間に使う
住まいの周囲500m以内の緑が多いほど死亡が少なく、植生指数が0.1高いごとに約4%低い関連が報告されています。測ったのは自宅周辺の緑で、公園へ行く回数ではありません。緑の多い地域では住民の所得が高く、空気もきれいな傾向があります。「公園に行けば長生きする」とは受け取らず、住まい選びで周囲の緑も考慮する程度が適切です。
必要なこと
無料です。日常の移動のついでにもできます。
期待できること
7か国832万人を含む9件のコホート研究のメタ解析です。居住地から500m以内の緑の程度を、地表の植生を数値化する正規化植生指数(NDVI)で評価しました。指数が0.1高いごとの全死亡の統合ハザード比は0.96(95%信頼区間0.94~0.97)で、約4%低く、推定幅は約3~6%の低下でした。9研究中7研究で、緑の多さと死亡の少なさに統計学的に有意な関連があり、残り2研究では関連がみられませんでした。
適用条件と注意点
議論のある根拠です。研究間の結果のばらつきは大きく、I²=95%でした。この値が大きいほど結果がそろっていません。測定対象は居住地の緑で、公園を訪れる頻度ではありません。緑の多い場所の住民は、所得が高く、空気がよく、運動習慣がある可能性があり、緑自体の寄与と切り分けにくいものです。「公園に行けば寿命が延びる」という読み方はできません。原文が活用できる部分として挙げるのは、住まい選びの条件に緑地を加えることです。NDVIは裸地やコンクリートでは0に近く、密な植生では1に近い値です。原文は0.1の違いを、緑のない街区から街路樹の並ぶ街区へ移る程度の感覚で説明しています。
研究と参考資料
Rojas-Rueda D, Nieuwenhuijsen MJ, Gascon M, Perez-Leon D, Mudu P (2019). Green spaces and mortality: a systematic review and meta-analysis of cohort studies. The Lancet Planetary Health, 3(11), e469-e477. https://doi.org/10.1016/S2542-5196(19)30215-3