お金と仕事ヒント 21 · 約 4 分

腎結石を防ぐために、食事のカルシウムを抜かない

根拠の等級 A費用対効果:とても高い議論あり
ひとことで言うと

シュウ酸カルシウム結石の経験者はカルシウムを控えるよう言われがちですが、試験結果は逆でした。再発を繰り返す男性が通常量のカルシウムを取り、同時に動物性たんぱく質と塩を減らすと、5 年間の再発は低カルシウム食の約半分でした。英国のガイドラインもカルシウムを制限しないと明記しています。

お金お金をかけずに
時間すぐできる
努力無理なくできる

必要なこと

費用はかかりません。むしろ、カルシウム入り食品を毎日避ける手間が減ります。

期待できること

5 年間のランダム化比較試験は、シュウ酸カルシウム結石を繰り返し、原因不明の尿中カルシウム高値、特発性高カルシウム尿症のある男性 120 人を 2 群に分けました。一方はカルシウム 1 日 30 mmol の通常量に加え、動物性たんぱく質を 52 g、食塩を塩化ナトリウム 50 mmol に抑えました。他方は従来の低カルシウム食、1 日 10 mmol です。5 年間の再発は 12/60 対 23/60、未調整の相対リスク 0.49(95% CI 0.24–0.98)、P=0.04 で、通常量群のリスクは約半分でした。尿中カルシウムは両群とも 1 日約 170 mg 減りましたが、シュウ酸排泄は低カルシウム群で 1 日平均 5.4 mg 増え、通常量群では 7.2 mg 減りました。英国 NICE NG118 第 1.8.1 項は食事のカルシウムを制限せず、成人は 1 日 700〜1,200 mg、子ども・青少年は年齢に応じて 350〜1,000 mg を取るとしています。「石はカルシウムでできているから控えよう」という直感が、制限を合理的に見せています。

適用条件と注意点

議論のある点として、対象は男性だけで、再発性のシュウ酸カルシウム結石と高カルシウム尿を持つ人に限られ、すべての結石に直接当てはめられません。介入は通常量のカルシウム、動物性たんぱく質の削減、減塩の 3 つを同時に行ったため、効果のすべてをカルシウムだけに帰せません。低塩・低動物性たんぱく質も作用しています。見直すのはカルシウム入り食品を自ら避ける行為で、積極的にサプリを増やす話ではありません。対象は毎日の食事のカルシウムです。結石歴のある人がサプリを使うかは主治医に相談します。水分を 1 日 2.5〜3 L に増やす項目は第 16 章の項目 8を参照してください。

研究と参考資料

Borghi L, Schianchi T, Meschi T, et al. (2002). Comparison of two diets for the prevention of recurrent stones in idiopathic hypercalciuria. New England Journal of Medicine, 346(2), 77-84. https://doi.org/10.1056/NEJMoa010369。National Institute for Health and Care Excellence (2019). Renal and ureteric stones: assessment and management. NICE guideline NG118、第 1.8.1 項。https://www.nice.org.uk/guidance/ng118/chapter/Recommendations