配偶者の高額な借入れは、署名も追認もしていなければ、自動的に自分の債務にはならない
中国法では、配偶者が知らないところで借りたお金が家計の日常支出を明らかに超え、自分は署名も事後の承認もしていないなら、当然に自分の債務になるわけではありません。貸主が共同生活・共同事業への使用を立証する必要があります。ただし、共同で住む、または共有する住宅になった資金なら、その立証は可能なことが多いでしょう。
必要なこと
無料です。配偶者の借用書や保証書に「共同借主」「保証人」として署名せず、チャットでも「私たちで返します」と書かないようにします。後から債務を認めたと扱われる可能性があります。催促されても不用意に返事をしない自制が必要です。
期待できること
中国の夫婦共同債務には、夫婦双方が署名したもの、一方が後から追認して双方が認めたもの、婚姻中に一方が個人名義で日常の家計のために借りたものが含まれます。個人名義で、日常生活の必要を明らかに超える借入れは原則として共同債務ではありません。ただし債権者が、共同生活・共同の生産や事業に使ったこと、または双方が認めた借入れだと立証した場合は別です。住宅購入資金は日常の必要を超えるため立証責任は請求する債権者にありますが、夫婦が共同で住む、または共有する住宅に使われたなら、共同生活への使用を立証できることが多くあります。そのため、親の出資時に貸付か贈与か明記することがより有用です。中国全国で 2021 年からの規定です。
適用条件と注意点
離婚時に相手の親が、配偶者だけの署名がある貸付契約を突然出してきたら、二段階で考えます。まず本当に貸付があったかです。「お金は渡されていない」という主張に筋の通った理由があれば、裁判所は金額、交付方法、双方の経済力、普段の取引方法、対応する財産変動、証言を総合します。送金記録しかなくても、貸付の成立を証明する責任は相手に残ります。次に、貸付が成立するとして共同債務かを検討します。借用書・保証書の一般ルールは第 8 章項目 18を参照してください。
研究と参考資料
中国全国人民代表大会(2020)「民法典」第 1064 条。https://www.spp.gov.cn/spp/fl/202006/t20200602_463888.shtml;中国最高人民法院(2020 年第 2 次改正)「民間貸借事件の審理における法律適用の若干の問題に関する規定」第 15、16 条。http://gongbao.court.gov.cn/Details/94b6623974526df7d2430a3c73f050.html(最高人民法院公報)