急速な減量を約束する薬、コーヒー、菓子、酵素梅などを買わない
こうした商品の違法添加で問題になるシブトラミンは、中国で2010年に販売・使用などが停止された減量薬です。心血管疾患や糖尿病のある過体重・肥満の人を平均3年以上治療した試験では、非致死性心筋梗塞が約3割、脳卒中が約36%増え、追加の減量は平均1.7kgでした。検査で発覚する前に、消費者が飲んでしまうおそれがあります。
必要なこと
費用はかからず、購入費も節約できます。短期間で大きく減るという宣伝に頼らない判断が必要です。
期待できること
SCOUT試験は、55歳以上で過体重または肥満、心血管疾患または2型糖尿病のある9,804人を無作為に分け、平均3.4年治療しました。主要評価項目は、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、蘇生された心停止、心血管死亡の複合です。発生は薬剤群11.4%、対照群10.0%、HR 1.16(95%信頼区間1.03~1.31、P=0.02)で、ハザードが約16%高く、信頼区間は約3~31%の上昇に相当します。非致死性心筋梗塞は4.1%対3.2%、HR 1.28(1.04~1.57)、非致死性脳卒中は2.6%対1.9%、HR 1.36(1.04~1.77)でした。それぞれ約3割、約36%のハザード上昇に相当します。心血管死亡と、すべての死因を合計した全死亡は増えていません。無作為化後、薬剤群の追加減量は平均1.7kgでした。中国の旧国家食品薬品監督管理局は、安全性評価に基づき、減量治療の害が利益を上回るとし、2010年10月に製剤・原薬の製造、販売、使用停止を通知しました。シブトラミンとフェノールフタレインは、保健食品を含む食品への添加が禁止です。
適用条件と注意点
SCOUTは既に心血管疾患や糖尿病のある高リスク者の試験で、健康な若者に同じリスクがあると証明したものではありません。原文は、誰が高リスクか見分けにくいことも、販売停止の背景として説明しています。別の違法添加例のフェノールフタレインは下剤で、長期・過量使用で電解質を乱し、不整脈につながるおそれがあります。原文は、正規の減量薬は処方や承認情報を確認できる一方、コーヒー、菓子、梅、代替食を名乗って急速な減量を約束する製品は疑うべきだと述べています。ただし、効果を感じただけで違法添加を断定することはできません。2010年通知の国食薬監弁〔2010〕432号は、原文の調査環境で国家薬品監督管理局サイトが412エラーを返したため、省級監督部門の転載説明を引用しています。利益を害が上回るとの判断と、2010年10月の製造・販売・使用停止は、そちらで確認できます。
研究と参考資料
James WPT et al. (2010). Effect of sibutramine on cardiovascular outcomes in overweight and obese subjects. NEJM. https://doi.org/10.1056/NEJMoa1003114;天津市市場監督管理委員会. 食品へのシブトラミン塩酸塩・フェノールフタレインの違法添加に注意。https://scjg.tj.gov.cn/tjsscjdglwyh_52651/hdpt/cjwtyxfts/202007/t20200720_2972549.html